朝、いつもより少し遅めの目覚まし音で起床した。
『・・・・・・・あ、急がなきゃ』
今日の用事を思い出し、急いでベッドからおりて着替えを始める。
『・・・・・・フフ・・・♪』
自然と頬が緩んでにやついてしまう。
端から見ればとても不気味だろう。
しかし今日は頬が緩むのを抑えることができない。
『・・・・・・・・楽しみだなぁ』
だって今日は、
『あ、ドラコ様を起こさなきゃ』
ドラコ様と(二人きりで)お買い物だからだ (ニヤ
少し、というかかなり嬉しくてなかなか寝付けなかった。
自分もまだまだ恋する乙女だなと実感したりして。
しかし・・・・
『・・・私なんかにドラコ様を預けて、大丈夫なのかな?奥様は』
自分は信用してもらえているのだからとわかってはいるものの
大切な自分の子供をこんなメイドごときの私に預けていいのか・・・・
けれど今更考えたって仕方がない。
私は開き直り、ドラコ様を起こしに行った。
『(まぁ、奥様もあんなこと言ってたからいいかな)』
事の発端は、ドラコ様の一言から始まった。
「お母様」
「あらドラコ、どうしたの?」
そんなにかしこまっちゃって、珍しいわねとニコニコしながら聞き返すドラコ母
「僕、今度の金曜日に買い物をしに出かけたいんだ」
「あら、それならおやすいご用よ。楽しみにしていて頂戴!」
「あの!その、一緒に行く相手だけど・・・・僕、がいいんだ!!」
「あら、・・・それはどうして?」
「それは・・・・・・・・今度の土曜は、母の日だろう?だから・・・」
「まぁ!ドラコ、貴女は・・・!!!いいわよ、いってらっしゃい!!母さん楽しみにしているわ」
「ありがとうございます、お母様」
・・・・・・・というわけだ。
勝手に話しを進められて、勝手に連れて行かれるわけなのだが
こちらとしては全然okなわけで、その話しを聞いてすぐに承諾をして今にいたる。
『ドラコ様、朝ですよ』
一緒に買い物に行けることがあまりにも嬉しすぎて
いつもより少し大きめの高い声で呼んでみたりする。
すると、扉の奥からドタドタと小走り気味の足音が近づいてきた。
『??・・・・・ドラコさっ・・!?』
バタンッ、と酷く大きな音を出して扉が開いた。
その扉の奥には、もう着替えを済ませたドラコ様が立っていた。
「・・・・・・・・なんだ、もう行くのか?」
『あ、いえ、その・・ドラコ様を起こしに・・・・』
呆然と立って返事をしている私を見て、片眉を斜め上に上げながら
変人を見ているかのような表情をするドラコ様。
「・・・そうか。それじゃぁ残念だったな、僕はもう準備万端だ。後はご飯を食べるだけなんだが・・・?」
『・・・・!!はいっ、いってきます!』
早く準備をしろ。
そう言葉の意味を理解し、急いで自分の部屋へと戻る。
『・・・・・・・・・・・・・・・・。』
どうしよう。嬉しい。
嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい
『・・・(あぁ、もう駄目だ。やられた)』
ドラコ様もこの日を楽しみにしていてくれてたなんて。
私だけじゃなかったんだ。この待ち遠しさを感じていたのは。
『やばい・・・本気で嬉しいかも』
好きな人と気持ちが同じだと、こんなにも嬉しいものなのかな。
『あはははは・・・・・・・・・・。はぁ、』
恥ずかしいな、こんな歳で、あんなにもはまるなんて。
『まだ19だけどね・・・・若い子に手ぇ出そうとするなんてね』
あぁ、ごめんなさい、ドラコ様。
私、貴方に期待、してもいいですか?
走り出した気持ちは
もう止まることを知らない。
どうあがいても、私の気持ちは変わらないまま