どうしてこんな出会い方をしてしまったんだろう。
ふと、時にそう思ってしまう。
出会えただけでも奇跡なのに
貴女のことになると、強欲になってしまうの。
だって貴女を愛しているから。
叶わない恋
『もうすぐお昼の時間ですよ。いったん休憩しましょうか』
「あぁ、本当だ。もうこんな時間か」
時計を見た後、急いでそこら中に広がっている
教科書やノート、それに杖などを片付け始めた。
たった今まで、私とドラコ様は一緒に勉強をしていた。
時間というものはあっという間に過ぎていくもので
勉強を開始したのが9時だったが、時計を見た頃にはもう12時を過ぎていた。
必要最低限の片付けが終わり、扉へと急ぐ。
しかしその足は、扉にたどり着いた瞬間止まった。
その足の人物が、ブロンドの髪の毛をたなびかせて、私のほうへと振り返る。
「おい。お前は行かないのか?」
『え?あ、どうぞ先に行ってらしてください。私は後で行きますから』
そう言い周りのものを整理し始めた。
けれども一向にドラコは動こうとしない。
『??ドラコ様?行かないのですか?』
するとドラコは少し考え込んでから
「・・・いや、待っている」
とだけ言い、扉に寄っかかり待つ体勢をとった。
『いいんですよ、先に食事をしていて下さい』
しかし頑として扉の前から動こうとしないドラコを見て
ついにがおれた。
『・・・・・・・・ドラコ様、下に行きましょうか』
「あぁ、早く行こう。待ちくたびれた」
そんなに待ってないくせに、そう思いながらも
すみません遅れて、と言い後ろからついて行くように食堂へと向かった。
私はマルフォイ家のメイド兼ドラコ様の家庭教師をやっている。
ドラコ様とは4歳離れているだけなので、ある日家庭教師をやってくれと頼まれたときは
どうやって断ろうか、いっそのことメイドをやめようか、と真剣に考えるほどだった。
そんなある日、また1人でそのことについて考えていると
おい、と声をかけられた。
『はい、何でしょう』
いそいで振り返った先にはドラコ様がいた。
本当に用があるとき以外は滅多に声をかけないので
よほど重要なことなのだろうと思った。
「お前は、家庭教師をやるのか?やらないのか?」
『え、』
まさかこの話が出るとは思わなかった。
しかも張本人から。
「・・・・・・・・どうなんだ」
少しいらついたように問いかけられる。
『あの、まだ考え中なんです。すみません』
その返事を聞いたドラコは、少し頭を悩ませていた。
違う人に頼むのかな。
そうだとすればちょっと悲しい気もするが、今自分が迷っているのだからしょうがない。
半ばそう諦めていると、また意外な言葉が言葉が発せられた。
「僕は直々に君を指名したのだが、・・・・・駄目か?」
悲しそうに眉を垂れ下げ、少々上目遣い気味でそう言われた。
『!!やっ、やらせていただきます!!』
ノックアウトだった。
K.O負けを食らった私。
しかし心はとっても満ち足りていた。
とまぁ、
そんなこんなで今はドラコ様と共に行動している。
なぜかは分からないが
そばにいろ。お前を呼びに行くのはめんどくさい。
と、そう言われ一緒にいる。
正直私は嬉しい。相手はどう思っているか知らないが
けれどやっぱりそれだけじゃ物足りなくて
もっともっと私を必要としてほしいと思うし
もっともっとドラコ様に近づきたいと思ってる。
誰か私の気持ちを振り向かせて、彼からこの気持ちを遠ざけて
こんな自分は、
叶わない恋を追いかけて