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今日、久しぶりにまた、軽い動悸が起きた。 ベッドから起き上がって、たったそれだけ。そのことをに伝えると、「大丈夫!?」っと、血相を変えて顔を崩しながら聞いてきた。少し、嬉しかった。 患者とナースと変な気持ち 「本当に、本当にもう大丈夫?」 朝ご飯を食べ終えた今になってもまだ聞いてくるこいつは、実はすごい心配性かもしれない。 「あぁ、朝だったからなっただけだろ」 軽くあしらう。さっきからずっとこんな感じだ。一口ご飯を食えば大丈夫?大丈夫? そんなに聞かれたら食えねぇよ。お前がいっつも食え食えうるせぇから食ってんのに。 「うーん、まぁ確かに先生も大丈夫って言ってたけど」 やっと納得したか、お前は医者じゃねぇんだから、いらねぇ心配はしなくていいんだよ。 「そんなに気にすんなよ。どうせ俺の身体だ」 自嘲気味にそう言って笑うと、は眉をつりあげて説教を始めた。 いや、どうした急に。 「何言ってんの!そんな諦めたようなこと言わないでよ、晋助さんの大事な身体なんだから。それに・・・ 万が一、億が一、晋助さんがいなくなったら、悲しむ人がたくさんいるんだよ!」 「・・・・・す、すまん」 あまりのあいつの勢いに、つい謝ってしまった。クソ、あいつは女だってのに。 今の言葉は説教の中の10分の1ぐらいで。こんだけ説教されて我慢していた自分を褒めてあげてぇくらいだ。 て言っても、自分の心配をしてくれたことが嬉しかったなんてことは、ぜってぇ認めねぇけどな。 「わかった??」 「わかりました」 「本当?」 「本当。お前は逆に心配しすぎなんだよ。看護師だろ?患者より興奮してどぉすんだ。落ち着け」 そう言うと、は恥ずかしそうに首を縦に動かした。そんなを見て、自然と身体が動いていた。 頭の上に手を置いて、ぽんぽん。頭を撫でた。も驚いて俺を見るが、自分自身、非常に驚いていたわけで。 でも、何故かこの手をおろすのが名残惜しくて。も嫌がる素振りをしなかったため、そのままにした。 「・・・・私も」 「ん?」 「私も・・・・悲しいんだよ・・・?」 小さい、小さい声でそう言ったの顔は真っ赤で。そして俺も何故か顔が熱くなって。 「な、なんでだ?」 「う、・・・そ、それは・・・」 「・・・・??」 足下に顔を向け、言いづらそうにしている。もじもじもじもじ、、、。 つられてこっちは心臓がドキドキ、、、。 どうした俺、なんかラブコメみたいだ。 「そ、れは・・・」 「・・・・」 「それは・・・」 思わず、唾を飲み込んだ。 「それは・・・大切な私の患者さんだからじゃない、かな」 「・・・・・っそ、うか」 「うん・・・・多分、そうだよ」 急に胸が痛くなった。心臓とは違う、どこかもっと、奥にあるものが。 そっと、頭から手を下ろした。ズキズキ、まだ、痛い。苦しい。 動悸とは違う何か。これは、何だ? を盗み見ると、あいつも苦しそうな顔をしていた。俺の視線に気づいたのか、とっさに笑顔を作った。 その笑顔に、また胸が苦しくなった。 「だから、どうせ。なんて言わないで」 「・・・・あぁ、わかったよ」 その後、がよかった、と言って微笑み、部屋から出て行った。 後ろ姿を見つめながら、俺は胸を押さえ、倒れた。 遠くから、の声が、聞こえた気がした。 |