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『高杉さん』 『嫌いです』 「は?」 ここは空知高校の屋上。ただいまお昼休み中。 ポカポカ日差しの温かい、まだ春の終わり頃のこと。 そこには、仁王立ちした女と、だるそうにフェンスに寄りかかっている男がいた。 「おい。呼び出しといてなんだぁ?それは」 『そのまんまの意味ですけど』 「そのまんまってぇのが意味わかんねぇよ」 目の前には不良で有名な男、高杉晋助。 (私の彼氏でもある) 「おい、なんでその重要なとこがかっこなんだよ」 『いちいち説明に首つっこまないでよ』 「でもあるってなんだ。断定しろそこは。彼氏だにしろ」 『・・・・・・』 「無視すんなや」 さて、それでは何故先ほど彼氏のはずである彼に 嫌いと言ったのでしょう。 それは、、、 嫌いだからだ。 「いや、意味わかんねぇよ。そのまんまじゃねぇか」 『とりあえず、私はあんたが嫌いなの』 「ほぉ、じゃぁ別れてぇのか?」 『貴方がいいのならね』 「俺は別にいい。だが最後にお前を犯s『けれど私は別れたくない』・・・」 「・・・・お前ぇは・・何が言いてぇんだよ」 『貴方が嫌いってことを言いたいの』 「理由は?」 『・・・・・・・・・教えない』 そう言って私はプイッと顔を反らす。 高杉さんはなぜか口元を怪しげに上げてみせる。 「なぁ。犯さねぇで別れてやってもいいぜ。だが・・」 条件がある。 そう言うと私の腕を引いて抱きしめる。 少量のたばこの香りと高杉さんの香りで囲まれる。 何故かつきあい始める前から、ずっとこの香りには心が和む。 目を瞑って高杉さんへ身体を預ける。 ぽんぽんと、頭を撫でられた。 ん?と顔をあげれば、真っ直ぐ私の後ろを見つめて 「俺にキスして」 『・・・・え』 「そしたら、諦めてやるよ。お前のこと」 ほらっと下を向く高杉さんに、気持ちが高ぶる。 ドキドキしながら顔を近づけていく。 あと数pというところで、気を遣ってくれたのか目を瞑った。 チュッとリップ音を出して離れる。 しかし後頭部に手が回り、離れるにも離れられなくなった。 『んん・・・・っふ・・・あ、』 舌が入り込んで絡めてくる。 官能的なその口づけに、少しの酔いを感じる。 チュッと最後に唇が離れた。 高杉さんを見れば、目を細めて、また、あの微笑をした。 「・・・・・・別れる?」 『・・・・・・・・・・・・・らい』 「ん?」 『高杉さん、嫌い。』 少し間を置いて、ははっと珍しく声を出して笑う高杉さん。 絶対私が別れたくないって思ったこと、知ってるんだ。 くそう。と睨み付けてれば、高杉さんの真剣な目と合った。 「おい、なんで俺のこと嫌いなんて言った?」 『・・・・・・・・嫌いだから』 「・・・・・・・」 『だって高杉さんモテるし、かっこいいし、それに・・・・』 無言の圧力に負けて話し出す私。 ぽつりぽつりとはき出すそれに、高杉さんは嬉しそうに笑う。 『・・・・・・なんで笑うんですか』 「あ?・・・・ククッ、がかわいいからだ」 『嘘吐き』 「うそじゃあるめぇ。なんなら証明してやろうか?」 『いいです。ろくな事ないんで』 「面白くねぇな」 ぎゅう。 高杉さんに抱きつけば、 「お前別れたいなんて思ってなかっただろ?」と 心はお見通しらしい。 確かに別れたくなかったよ。 けどね、少しは別れたいって思ったかも。 だって・・・・・・・ 貴方に溺れるのが怖い 最終的にくっつかせたかっただけ。 |