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まだ寒い季節風とやらが吹いている時期に、屋上には男女が二人。 その二人というのが晋助と私の事で。 そして今、現在進行形でここは戦場と化している。 ・・・・いや、私だけかもしれませんが。 「し、晋助・・・」 「あ゛?」 「ヒッ・・・その、威嚇しないで、もらえるかなぁ・・」 「威嚇なんてしてねぇよ」 「ですよねー。うふふふ・・・・・」 怖い!怖すぎるう!!! いやいや、自分の彼氏だからと言ってあそこまで不機嫌な顔して睨まれたら怖いよおおおお!!!!! しかもその不機嫌な理由は今朝机やら下駄箱やらにチョコが山積みになっていたっていう・・・ 「・・・・・・・・・・」 そんな状態でチョコなんか渡せるかああああああ!!!!!! ていうかむかついてる理由がそれとか贅沢すぎるだろあの男。 チラッと晋助を見る。 「---っ!!!な、なんでしょうか」 「・・・・・おい」 「はいっ」 目が、目が合っちゃった。見なきゃ良かった・・・ というかそうやって睨まないでよおおお、怖いから!!! 「・・・・・・・」 「・・・・・・・」 「・・・・・・・」 「・・・・・・・」 この沈黙が一番怖いんだって。気づいて下さいよ。 そしてずっと目を逸らさないとか。死にそうです。 と、ようやく晋助は口を開いた。が、私はその言葉を聞いた瞬間、逃げ出したい衝動に激しく駆られた。 「・・・・・お前も、チョコとか持ってるのか??」 「へ??・・・・いや、その・・・えーなんというますか・・・」 「はっきり言えや」 「はい。只今この手にそのぶつがあります」 「・・・・・・貸せ」 「はい。」 は(かなり)離れた場所に立っていたため、数歩歩いて渡しに行く。 あの、その前に「貸せ」ってなんですか。変換されるんですか、晋助さん。 どうなんですか、晋助さあああああん!!! 「・・・・どうぞ」 「ん・・」 晋助は丁寧に包装を取る。 あれ、もうちょっと乱暴に破るかと思った。 「あ、あのね晋助、いらないならそう言ってくれれば私が食べ・・・て、・・・え?」 「・・・・・甘ぇ・・・」 晋助は何の迷いもなく、歪なハート型をしたチョコを口に入れて食べてみせた。 驚きと嬉しさととりあえずなんかいろいろ混ざって呆然と立っていると、晋助はの腕を引いて 顔を近づけ、小さなリップ音をたて、キスをした。 そっと離れる唇。上から眺める晋助のは、上目遣いで私を見ていて色っぽかった。 ・・・・・・・・じゃなくて!! 「・・・・・ぇ、ぇ・・えええええ!!!な、なんで食べたの!?!」 「・・・・なんだ、食べちゃ悪かったのか??」 「いやいやそんな、滅相もない。ただ、食べてくれるとは、思わなくて・・・・・」 わーわーわーと興奮していると、晋助に再度腕を引かれ、彼の腕の中へと収まった。 「えっ・・・と、あの・・」 「別に俺ぁ、おめぇの作ったもんならなんでも食べる。・・・・たとえあんな歪な微妙な食いもんだったとしてもなぁ」 「あの、本当にすみません。俺、不器用なもんで・・・」 「知ってる」 「あ、そうですか」 「私のしか食べてないの?」と聞けば、「当たり前だ」だって。 「ありがとう」って言って抱きしめかえしたら、晋助は微笑した。 あーかっこいい。さっきは勝手に怖い怖いと怯えていてごめんね。 心の中でそっと謝っておいた。 「で、だ。なぁ。俺ぁお前のあのチョコを食ってやったんだ」 「はぁ、そうですね」 「もちろん、くれるだろぉなぁ?」 「・・・・・・な、何がですか?」 言っておきますが、只今猛烈に彼の胸板を押して逃げだそうとしてるんですよ。 男女の力の差はあるって言うますけど、さすがにここまで力の差があってよいものなのか。 この男、ビクともしねえええ!!! 「何がって・・・・なぁ??」 「まままっまま待って下さい!!!その、もうすぐ昼休み終わるっていうか、ここ屋上っていうか、」 「かんけぇねぇ」 「いやいや私には大有りなんで・・・s・・・・」 Deep Chocolate その後はあまーく、ふかーく愛されましたとさ。 めでたしめでたし・・・・ て、なんもめでたくねええええええええ!!!!!!!! 最後の手抜き加減がハンパネェ・・・・ とりあえず、主人公様が晋助様においしくたべられてほしかっただけという。 |